非上場株式の評価の方法①
前回「自社株式の評価が必要となるケース|適切な価値の算定方法」は、非上場株式を評価しなくてはならないケースにつき記載しました。
今回は非上場株式の評価の方法につき代表的なものを述べたいと思います。
非上場株式の評価が難しいのは上場株式のように需要と供給で決定される客観的な指標が存在しないためです。
また、客観的指標がないことから、評価する目的や評価する主体により異なる算定結果が出ることがあるため、理解しづらいものとなっています。
日本公認会計士協会が発表している企業価値評価ガイドラインによると、非上場株式の評価の方法は大別すると以下のものが記載されています。
- インカム・アプローチによる評価方法
- マーケット・アプローチによる評価方法
- ネットアセット・アプローチによる評価方法
これらの評価方法を端的に説明すると、以下のようになります。
1の評価方法は、将来に生み出すと期待されるキャッシュ・フローに基づいて評価対象会社の価値を評価する方法です。
2の評価方法は、類似業種の会社の市場価格を参考にしたり上場している会社の株価を基準にしたりして評価対象会社の価値を評価する方法です。
3の評価方法は、会社の純資産を基準にして評価対象会社の価値を評価する方法です。
次回「非上場株式の評価②」は、非上場株式の評価の方法のうちインカム・アプローチによる評価方法につきより詳細に述べたいと思います。
※この記事は2018年6月に公開し、2022年2月に加筆修正して再公開しています。
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